どういうときに薬は効いたり効かなかったりするか

精神科の薬はどちらかというとダウン系に効くことが多いです。興奮した神経系を穏やかにし、シナプス系の回復を待って機能を正常化していきます。
例外は刺激薬です。代表的なものはADHDのコンサータとか 覚醒系のベタナミンでしょう。
ではダウン系の薬が効果があったりなかったりするのはどういうことか考えていきましょう。
人間の精神活動の興奮とそれを鎮めようとする働きは相対的なものです。
落ち着いているときに鎮静系を投与すれば眠くなりやすいです。興奮しているときに 例えばパニック発作の頂点にいるときに安定剤を投与してもほとんど効果はありません。人間の神経系がいったん興奮してしまうと薬の効果はないので、それに抗いより強いものを投与するとふらふらになるだけということになってしまいます。
パーソナリティ障害や摂食障害のかたは人間関係においてちょっとしたストレスでマイナス方向に興奮してしまうことが多いので、そうなった場合にはやはり薬の効果がありません。
双極性障害のそう状態 重度うつ状態 重度気分調節障害などもそうでしょう。ですから普段の適当な投薬やご本人の感情的な波に対する認知的コーピングが必要ともいえます。
薬だけに頼らす、賢い服薬方法を医師と相談していきましょう。