どうやってなおしますか という質問に1
過食症や気分の上下、不適応の患者さんが転院してこられた、前の医師に薬で治すから頻回に通いなさいと言われしんぱいになったということ たしかに簡単になおる状態ではないしかし薬だけで治るとも到底思われない
困ってそういう言動になったのか、面倒なのでそうしているのか、興味深いところではある。
精神科医が患者さんをケア、キュア、しようとするときには 3つの手段がある。
いうまでもなく 投薬、短期精神療法、環境調整、である。この3つは有機的に連関しており切り離されたものではない。
まず情報を集める、インテークというやつだ、これに精神療法が忍び込んでいることがあるのに患者さんは気が付かない 自分を知るということだ それができればかなり治療の方向に行くだろう。むかし大学の研究会になんとか参加させていただいたときに聞いているようで優しくたたいたりなぜたりして患者さんの奥深くの状態を探り出している名人芸をいくつか見せてもらった。むしろ大上段で治すと切り込んでいくときに思わぬ失敗をすることがある。
さて投薬の目的である。
トップの絵はボッティチェリの5天使を東京芸大の三成さんという院生さんが模写したものを無理を言って譲ってもらったもの、診察室に飾りぼんやりと眺めリナシメントの雰囲気を想像しています。
この項続く