ADHDの患者数 診断はなぜ増えたのか
ここ5年の新患をみていて思うのは 圧倒的にADHDを診断 治療してほしいという患者数が増えたことである。なぜかと少し考えてみると 社会学的観点のものも必要かと思われる
その一つがネオニコチノイドとの関連である。
1. 宍道湖の惨劇と神経毒性のエビデンス
- 食物連鎖の崩壊: 1993年の使用開始直後から、ワカサギの餌となるウナギや、アサリの餌となるプランクトンが激減しました。
- ネオニコの特性: ネオニコチノイドは「浸透性」が高く、水に溶けやすいため、一度散布されると河川から湖、海へと広がり、長期にわたって残留します。
- ミツバチへの影響: 昆虫の神経系にある**アセチルコリン受容体(nAChR)**に不可逆的に結合し、方向感覚を失わせることで「蜂群崩壊症候群(CCD)」を引き起こすとされています。
2. ヒトの脳(特に胎児・乳幼児)への影響に関する知見
問題は、昆虫の神経を標的としたこの毒性が、哺乳類であるヒトの脳にどう影響するかです。
- アセチルコリン受容体への結合: かつては「哺乳類には安全」とされてきましたが、近年の研究(東京大学や平久美子医師らの知見)では、ヒトのnAChRにも結合し、神経発達を攪乱する可能性が指摘されています。
- 脆弱な期間: 特に胎児期から乳幼児期は、脳の神経回路が爆発的に構築される時期です。この時期に微量の神経毒に曝露されることで、**「神経細胞の移動」や「シナプスの剪定(プラニング)」**が阻害され、ADHDや自閉スペクトラム症特有の「脳の凸凹」が生じるという仮説(DNT:発達神経毒性)が有力視されています。
3. 日本の特異な状況と統計の相関
日本は世界的に見てもネオニコチノイドの残流量や使用基準が緩い国の一つです。
- 残留基準値の緩和: 世界が規制(EUなどは屋外使用禁止)に舵を切る中、日本は逆に一部の農産物での残留基準値を緩和してきた経緯があります。
- 発達障害のグラフとの重なり: 1990年代半ばからのネオニコ出荷量の増加曲線と、特別支援教育の受給者数や発達障害の診断者数の増加曲線は、不気味なほど一致(正の相関)を見せています。
社会 生物的要因としてこれらのことがADHDの多発に影響があることは確かではないかと思います。



