蘭陵王の偶然
三島由紀夫は日本に二度と出ないタイプの人でありストーリーテラーであると思っているので、もう10年になるかな 作家の個人全集がとても安いので買ってみたのだった。たしか35000円 やすいものだと思ったが 困ったのは置き場所であった。デイケア総務室の本棚においてあったが さすがに片付けることにした。
最近 歌舞伎か雅楽に蘭陵王というものがあり、しかも三島由紀夫が小説にしたというので読みたくなていたのだ。
アマゾンで探したのだが入っているはずの短編集が見つからない。単行本はビンテージで高額となっていた。
デイケアの書庫を整理して段ボールに入りきらない2冊があり、家に持ち帰ろうとした。
そして背表紙を見ると蘭陵王の入っている巻であった。
蘭陵王の話はあまりに美しすぎる武将が戦場に行くときに獰猛な仮面を被って無比の戦いをし、最後には若くして皇帝の嫉妬を得て毒殺されるという物語である。
三島の小説には 心が美しいのに怪物に生まれたり 致命的な傷を受けた男女の主人公がよく出てきており 最後は悲劇的な死や復讐を遂げて死ぬという 彼得意の筋立てである。
それが35冊の全集の中からふと私の手の中に飛び込んできたのである。
こういう偶然もあるものです。
そして さてわたしはこのうえなき魅力のある本をいつ読むのだろう
そう 今夜だ



