ADHD 広汎性発達障害と日中の眠気
最近 日中の眠気を訴えて来院される学生が増えています。授業中に1時間ほど寝てしまい 終わるころに覚醒します。夜の睡眠が足りている人と 少ない人 睡眠相が後退している人 生活リズムが乱れている人 ADHD 広汎性発達障害 軽度の精神病性障害 うつ病 心的外傷後ストレス障害 ナルコレプシー 中枢性過眠症 甲状腺機能低下症 などいろいろな疾病が絡んでいる可能性があります。
ごく狭く診断し ADHD ASD 傾向がみられる時に 投薬が効果のあることがあります。
ご両親 特に父親のほうが 元気でhyperactivityの傾向を持っていることも多いです。ショートスリーパーで子供に逆な現象が出ているのかもしれません。
検査は 脳波を含んだポリソムノグラフィーをすることが推奨されますが そこにたどり着く前に親御さんたちは即効性を求められる傾向があります。
ADHD(注意欠如・多動症)と日中の強い眠気・過眠症状の間には、非常に深い関連性が認められています。臨床現場や近年の睡眠医学・発達障害の領域でも、中学生、高校生、大学生といった思春期・青年期の世代において、こうした特徴を背景に持つケースが少なくないことが指摘されています。
両者の関係性や、若年層で目立ちやすい背景には、主に以下のような要因が絡み合っています。
1. ADHDと「過眠・睡眠障害」が結びつきやすい医学的背景
- 脳の覚醒水準を調節する神経伝達物質の機能不全ADHDの主たる病態として、覚醒や注意の維持に関わるドパミンやノルアドレナリンの働きや分泌のバランスに偏りがあることが知られています。これが、日中の注意力低下だけでなく、脳全体の覚醒レベルを安定して高く保てない要因となり、強い眠気として現れることがあります。実際、ADHDの特性を持つ人は、そうでない人と比べて中枢性過眠症などの睡眠障害を合併する割合が高いというデータもあります。
- 夜型の生体リズム(クロノタイプ)と睡眠相後退ADHDの特性を持つ人は、体内時計が後ろ向きにずれやすい「夜型(夜間に行動的になる傾向)」の割合が高いことが知られています。夜遅くまで脳が冴えて眠れず、朝は極端に起きられない「睡眠相後退障害」のような状態を併発しやすく、結果として慢性的な睡眠不足から日中に激しい眠気に襲われます。
- 「不注意優勢型」における授業中の居眠り多動・衝動性が目立たない「不注意優勢型」のタイプでは、一見するとおとなしく見えますが、一方向的な講義や単調な授業(刺激が少ない状況)が続くと、脳の報酬系や注意維持の仕組みがうまく働かず、強い睡魔に負けて居眠りをしてしまうケースがよく見られます。
2. なぜ中学生・高校生・大学生で「よく見かける」のか
この世代特有のライフステージや環境の変化が、潜在的な特性や睡眠の問題を表面化させやすくしています。
- 学業・生活環境の激変と睡眠負債中学・高校・大学と進むにつれて、通学時間の長期化、部活動、受験勉強やレポート課題など、求められるタスクや自己管理の負担が急増します。元々の夜型傾向や要領の悪さ(タスク管理のつまずき)から夜更かしが常態化し、日中の過度な眠気へと直結しやすくなります。
- デジタルメディア(スマートフォンやSNS)の影響夜間、ベッドの中でもスマートフォン等を手放せず、強い光や情報刺激によってさらに脳が覚醒し、入眠困難や睡眠の質の低下に拍車をかけているケースも目立ちます。
- 他の睡眠障害や精神疾患との鑑別・合併10代から20代にかけては、ナルコレプシーや特発性過眠症といった純粋な過眠症の発症ピークとも重なります。また、環境の変化に伴う起立性調節障害や、二次的な抑うつ・不安などが絡み合っている場合もあり、「単なる怠け」ではなく医学的なアプローチや精査が必要になるケースが増えています。
臨床の場においても、朝起きられない、授業中や講義中にどうしても意識が落ちてしまうといった主訴の背景を丁寧に紐解いていくと、背景に発達特性や固有の生体リズムの問題、あるいは過眠症の合併が隠れていることが少なくありません。
洗足心療内科クリニック 松島淳



